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はじめのことば 第5回

 民法演習2(金取法演習)の授業は5分早くはじめて、「はじまりのことば」という時間を設けています。
 いろいろな本の一節を紹介しています。
 なお、時間どおりに来てもかまわないので、開始時刻にくる学生もいます。

 本日は、パーシー・ホジソン 著 「奉仕こそわがつとめ」からです。

 ここにアメリカの機械メーカー役員の一事例を紹介しよう。
 彼は或る外国政府と大きな契約を結ほうとして、その目的地に行く途中、ロンドンに立ち寄った。
 彼は、この商談に乗り気ではなかった。というのも商談の相手の外国政府の主張する値があまりに低いので、その値にあわせるために最下級の鋼鉄の代用品を使うことに決めていたからだ。そうすることが彼の会社が、この契約を獲得するための唯一の方法と判断していたからだ。
 彼は、ある朝ロンドンのホテルを出たとき、ある店のショーウインドウにしゃれたスポーツ服になる安い服地を見つけたので買いもとめた。そして友人に紹介されたロンドンで一番といわれている仕立屋の所に行った。
 その仕立屋は大変よい印象をうけた。そこで、仕立てを頼むと驚いたことに、その店主は服地を見るなり、その服地で仕立てることを断った。断る理由を尋ねると、店主はこのような粗雑な安物の服地で作った洋服に彼の店のマークやタグをつけることはできないからと言ったのだ。
 そのアメリカ人は、服地は既に買ってしまっているので、店のマークやタグ付けなくてもよいから作ってくれないかと申し出たが店主はそれにも応じようとはしなかった。理由を聞くと、店主は、うちの職人たちの真摯な労力を、このようなまがい物の材料の上に浪費させたとしたら、私は彼らの尊敬をつなぎ止めておくことができないからだと言ったのだった。
 その機械メーカーの役員は服地をかかえたまま店を出たが、すっかり考えこんでしまった。
 機械のネームプレート、洋服のマークやタグ、共に正直な労力と正直な材料品質によってその尊敬をかちえているのは一緒だ。自社の機械には自社のマークをつけるのだ。うちの会社が、最下級の材料で機械をつくって納めてもいいものか。最下級の鋼鉄の代用品を使って機械をつくろうと思ったが、やめだ。この商談はとれなくてもいい。うちはそんな値段では作れないと言おう。
 偶然のことながら店主は彼を正しい道にもどしてくれたのだった。契約は機械メーカーの役員の言い値で成立した。

 ここ ← クリック

 僕も昔ロータリークラブに入っていましたが、忙しくて例会に出席できないのでやめてしまいました。
 ロータリーの職業奉仕という精神は、それが実践されればすばらしいと思いました。

☆ 参考 ☆

 第1回 旧約聖書 伝道の書
 第2回 道元   典座教訓
 第3回 スティーヴン・R・コヴィー著『7つの習慣』
 第4回 マルクス・アウレリウス著『自省録』

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Comment

匿名 #- - URL
2014/05/17 (Sat) 01:10

こういう時間てありがたいですね。

心豊かな一時と言いますか。

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